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【海外大へGO!】世界に通用する資格、IB(国際バカロレア)について知りたい!

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海外大学進学、または教育に興味のある中高生やその保護者の皆様、こんにちは。


現在進行形でIB(インターナショナル・バカロレア=国際バカロレアをカナダのインターナショナルスクール、UWCピアソンカレッジで勉強しているまいたけです!

 

今回は、現在日本でも認知が高まってきているIB(インターナショナル・バカロレアについて、自分の経験を交えながらわかりやすくご紹介していこうと思います。

 

今日のポイント

  •  IBって一体何?

 

 

IBの概要

 

IBは世界各国で認識、評価されている教育課程で、日本でいう高校の課程にあたります。

IBは2年間のカリキュラムで、様々な言語で履修されています。

 

2年間の短い期間である分、より凝縮した学びであると言えます。

 

科目の構成

 

6分野から1科目ずつ合計6科目を選択して2年間学びます。

それぞれの科目にはHLハイヤー・レベル)とSL(スタンダード・レベル)の違いがあり、生徒は3科目以上のHLを専攻することが必要です。

 

その6科目に加えてTOK(知の理論)という科目があります。この合計7教科がIBの全科目です。

TOKって何!?と思った方もご安心ください。これから詳しく説明していきます。

 

詳しく見ていきましょう!

 

6科目について

 

IBの全科目は6グループで構成されています。

生徒はそれぞれのグループから1教科ずつ選択します。

グループ1:言語A (主に母国語)

グループ2:言語BまたはA (主に外国語)

グループ3:理科学

グループ4:社会科学

グループ5:数学

グループ6:芸術またはグループ1〜5の内の1科目

 

どの科目が選択できるかは、それぞれの学校によって違います。どの科目を教えられる先生がいるかが学校によって違うからです。

 

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海洋学でのフィールドトリップにて

僕の通っていたピアソンカレッジでは、海洋学、マリンサイエンスが科目の一つとしてありました。ピアソンカレッジで生物学を教えていた先生が、海洋学のIBカリキュラムを作成し、海洋学のコースを創設されました。

カレッジが海に隣接していたので、その立地を生かしてフィールドトリップに行って実際に目で見て触って学ぶという体験型の授業で、実際に島に行って野生のアシカを見てその生態を学んだりしました。

 

ちなみに僕の科目選択をご紹介します。

グループ1:Self-taught(セルフトート:日本語Aを先生がいないため自学)SL

グループ2:英語B HL

グループ3:経済 SL

グループ4:生物 HL

グループ5:数学 HL

グループ6:グループ3からマリンサイエンス(海洋学) SL

 

こんな感じでしたね!

 

TOK(知の理論)について

 

先ほどちらっと触れたとおり、6科目に加えてTOK(Theory of Knowledge: 知の理論)という科目が必修です。

これは簡潔に言うと、知識の性質について本質から考え、僕たちが普段どのような方法に基づいて物事を理解、判断しているのかについて学ぶ、という科目です。

 

2年間のうちにエッセイとプレゼンテーションを提出し、それが最終の評定につながります。

 

その他の必修

 

これらの6科目+TOKの授業に加えて、IBでは、CAS(キャス)と呼ばれる課外活動と、EE(Extended Essay: 卒業論文)が必修です。

 

CASとは?

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ウクライナダンスのCASでの舞台

CASは

C: Creativity(想像力)

A: Action(行動)

S: Service(奉仕活動)

の頭文字をとったもので、課外活動として必修のアクティビティーのことを指します。週2日それぞれ2時間づつで、計週4時間の活動が必要です。

 

学校によって少し違うかもしれませんが、僕の通っていたピアソンカレッジでは、CASは1年に2つのアクティビィティーを選択し、週2日、授業が終わった後に2時間のアクティビィティーの時間があると言った形式でした。

 

僕は2年間を通じてRSA (Refugee Support Activity: 難民支援活動)と、Pearson Dancers(ピアソンダンサーズ)という2つのアクティビィティーを選択しました。

(ちなみに僕が、CASを2年目には変える人が多い中で、2年間同じアクティビィティーを続けたのは、どちらのアクティビィティーでもリーダーを務めることになったからです)

 

EEとは?

EEはIBの中でもチャレンジングかつのちに役に立つ課題(個人的な意見です)である卒業論文のことです。

これは、専攻しているIBの科目の中から1つまたは2つの科目を選び、自分で研究テーマを決め、それについて4000単語以内(英語の場合)で論文を書くというものです。

この論文は、IBの評価基準に基づいて書かれていなければなりません。ただし、EEアドバイザーという形で、選択した教科(そうでない場合もあるが)の担当の先生がついてくれるので、テーマの選択から執筆の段階までサポートしてもらうことができます。

 

これまた学校によって違うかもしれませんが、1年生の夏休みに書くことが多いと思います。

 

評定について

 

最後に、みなさんが最も気になる(?)IBの評定について説明していきます。

 

IBは合計45点満点の点数制です。

まず、6科目それぞれが7点満点で 6×7=42

 

それに加えて、TOKとEE(卒業論文)がAからEの5段階で評価され、その合計で3点が加算されます。Aが最良でEが不良です。

横がTOKの5段階のスコアで、縦がEEの5段階のスコアです。このようにスコアによって点数が配分されます。

スコア

A

B

C

D

E

A

3

3

2

2

 

 

落第

B

3

2

2

1

C

2

2

1

1

D

2

1

1

1

E

落第

 上記の表で示されているように、IBを取得するにはこのTOKとEEのスコアの合算で、1点以上を取らなくては行けません。

言い換えると、TOKかEEのどちらかでEのスコアを取ってしまうと、他の科目の点数に関わらず、IBを取得できない、ということになります。

 

 たくさんのことをご紹介しましたが、IBのシステムは複雑なので、実際にIBをこなしながらなんとなくわかるようになっていくのが一番だと思います!

 

加えて、IBカリキュラムは年々より良くなっているので、現在のIBと少し相違があるかもしれません。

 

 


 

IB(国際バカロレア)は、決して簡単なカリキュラムではありませんでしたし、ストレスや理にかなっていない部分も少しはありました。

それでも僕は日本の高校教育課程ではなく、世界で通用するIBの選択をしたことに満足しています。

(僕の場合の特異ケースでは、大学を出るまでは日本では中卒扱いですけどね!笑)

 

みなさんも、色々とリサーチをして、自分の将来の可能性を広げられるようなベストな選択をしてください。

 

それでは今日はこの辺で!ありがとうございました。

 

自分にとって1歩2歩先のレベルにチャレンジすることでグッと飛躍できる!